不動産屋で起こるコワーイ話

これは、夏のあつーい日に起こった出来事です。

知り合いの某会社の社長が電話の相手に切れている!

「なんでやっ」

私には、なんで怒っているかがさっぱり分からなかったんですが、

「今から行くから!!」

と社長が電話を切る。ちょっとシャーっといってくるからよろしく。

 

?????

 

社長は今誰と話してたのと事務員さんに聞いてみると「警察」と話してたもよう。

「なんで??」

と聞くと続けて答えてくれました。

「〇〇アパートで異臭騒ぎがあったんだって」‥‥‥。

異臭って???

なんか、営業担当の人がそわそわしている。徐々に姿を消しているがいったい?

みんな姿を消す→ここにいるとなにかヤバいことに巻き込まれる!?

 

そう思ったときはすでに時は遅かったです。

プルルルルル‥プルルルルル。

社長からのコールでした。

 

「営業担当がみんな捕まらないから、今から〇〇アパートまでシャーっと来て!!」

ガチャッ!!

営業担当はみんな逃げてしまい私に電話がかかってきました。仕方なく現地に向かいながら、どうかただの異臭騒ぎで済みますようにと願いました。

しかし、現実は残酷。

〇〇アパートの前には警察官がいっぱいいた。

一人か二人の警察官ではなく8人ほどいました。社長が私を見つけると駆け寄ってきて間髪入れずにこういいました。

「営業担当読んどいたから、あとよろしく」

!!!!!!

「今日はおひるの約束があるから!なんかお土産買ってくるから」

 

突然仕事を押し付けてすたこらさっさと逃亡する社長。

 

仕方なく、私は営業マンを待つ。到着後警察官立ち合いで部屋を開けることになりました。この、カギを開ける瞬間は本当にドキドキしましたね。

扉を開けると、見たくない光景が100%待っているのが分かっているから。

警察官に指示されてドアを開ける。

 

ぎぃぃぃぃぃー

 

「グハァッ」隣の警察官は押さえきれずにそう言った。なかなかリアルで「グハァッ」は聞かないと思うでしょうが確かに言った。

それと同時に「ヴォエッ」っと営業担当がむせる。私はある程度、事情を予測していたので息を止めていました。

 

やっぱり天国に召されていました。

 

布団の上に寝たまま息を引き取っていました。

死後、時間がたっていたようで体液が布団と、畳にしみこんでいる。

息を止めながら頑張って、一歩一歩部屋に入っていく。

ふと後ろを見ると、部屋に入っているのはなぜか私だけ!!玄関先で警察官が待機している。手招きすると、なんと拒否!!

「こらこら~!!!!!!」と思いもう一度手招きすると手で「×」を作っている。

「何してんの?」

そう聞くと警察官は、

「お昼食べたばかりで‥‥‥、無理です」

説教したいところを我慢して、「マスクもってきて」というと

「了解しました」と。

 

営業担当も「お昼を食べたばかりで無理です」と。

 

仕方なく、私が先頭でもう一度突入する。「私」「営業担当」「警察官」の順番で突入し、入り口は別の警察官が待機するような形です。

なぜ、私が突入しているのかは謎なんですが、このお客さんを紹介したのは私なので顔は知っていました。

警察官「入居者で間違いないですか」

私、営業担当「はい」

私「葬儀屋呼んでください」

警察官「分かりました」

 

社会死の場合だと、救急車は連れていってくれないので。

※社会死とは、誰が見ても死んでいる状態の事。通常は医師の判断がなければ生死の判断をしてはならないが、この状態のときは警察官や救急隊員でその判断が出来る。

救急車は来てはくれるが、運んではいけないようなので。

それにしても、臭いがヤバかった。目に染みる臭い。たとえようのない激臭です。体内のエキスはすさまじい臭い。

しばらくして、葬儀屋が丁寧に運び出してくれた。

 

次は、とりあえず畳を引き上げるため畳屋に来てもらった。畳屋は部屋を見て切ってすてる。

畳屋「これ無理」

私「そこを何とか」

畳屋「じゃ、一緒にやろうか」

私「無理」

交渉の末、何とか頼み込み手伝わずに引き上げてもらった。畳屋さんありがとう。

そうこうしているうちに、家主が帰ってきた。

家主「すまなかったね」

私「いえいえ。何とかひと段落つきました。」

家主「これ食べてね」

 

手渡されたのは「プリン」と「ゼリー」

あれ見た後で「プリン」と「ゼリー」はきついので「今は要りませんと」お返ししました。なんでこんな日に限ってプリン、ゼリーなの!

返品したプリン、ゼリーはお世話になった畳屋さんにプレゼント!!「いらねーよ」って思ってるよね。

 

後日、室内は建物の基礎と柱以外はフルリフォーム!!その過程で、大工、クロス屋、掃除や畳屋と全部の業者に「過去最強の臭い」と言われました。

このような場合、家主と保証人の間でトラブルが起こることが多いんですが、お互い、いい人だったのでトラブルなく清算することができました。

みなさんも、値段の割に妙に綺麗なリフォーム物件をみたら、今回のような事件後の物件かもしれないのでお気を付けてください。

 

POINT

建物の外観に比べて、異様に綺麗にリフォームされている物件は直近で事件が起こった可能性もあります。

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